まずビルトインガレージを簡単に説明すると、駐車スペースと家が一体型になったものをビルトインガレージと呼びます。またインナーガレージと呼ぶこともあります。

このマイホームを作るにあたりこのビルトインガレージを検討する方は大きく2つのタイプに別けることができます。

まずひとつ目のタイプからみていきましょう。

このタイプが最も多いと思われますが、土地や建築条件に制限があるためにビルトインガレージを検討するというタイプです。

具体的に言うと、居住スペースと駐車場の両方を確保するのに十分な土地の広さがなく、この問題を解消するために駐車場をビルトインガレージにすることを検討するケースになります。

特に都心部や駅近の土地などで見かける狭小地に建てられたビルトインガレージ付きの三階建ての家はこういった理由のためビルトインを採用しているケースが多いのではないでしょうか?

では二つ目のタイプですが、これは車やオートバイなど乗り物を趣味にしている方が、趣味を楽しむためにビルトインガレージを検討するケースになります。

この場合のビルトインガレージは駐車場としてよりも、車を見て、いじって楽しむスペースとしての役割を求めることになります。

このように目的が異なれば、目的にあったビルトインガレージの設計が必要になってきます。

しかしその前に本当にビルトインガレージが必要なのかをしっかり見極める必要があります。

そこで今回はビルトインガレージのメリットとデメリットを参考に、「ビルトインガレージは必要?不要?」について考えていきたいと思います。







ビルトインガレージのメリット

ウォークインクローゼットメリット

まずはビルトインガレージのメリットについて見ていきましょう。

ここでは3つのメリットがについて見ていきたいと思います。

制限のある状況では優れた設計になる

まずひとつ目のメリットは、狭小地など制限のある土地に駐車場を確保する手段として優れた設計である点があげられます。

こういった状況でマイホームを建てる場合、駅からの好立地の土地であったり、地価の高い都心部などの土地であるケースが多くみられます。

そういった地域の駐車場台は高いため、ビルトインガレージで駐車場を確保できることで、毎月の出費をかなり抑えることにつながります。

仮に23区内でもっと安い練馬区の駐車料金(平均が18000円前後)をもとに駐車代を算出してみると、年間21.6万円で、車ありの生活を30年間すると648万円なります。

ではビルトインガレージを作るのにどれくらいの費用がかかるでしょうか?

一般的に駐車場は5坪程度あればそこそこ大きなサイズの車を駐車するのに十分な広さと言われていますので、この5坪をもとに坪単価60万円で計算すると300万円となりますので、15年あれば元が取れる計算になります。

もちろん坪単価と広さで建設費は変わりますし、また地域によっても駐車場代は変わります。

しかしビルトインガレージの場合、車を降りてすぐ玄関というメリットがあることも考慮する必要があります。

なぜなら近場に駐車場があればまだマシな状況ですが、離れた駐車場の場合、特に車の使用頻度が高い方には非常に大きなデメリットになるからです。

つまりビルトインガレージの建設費と毎月支払う駐車場代を比較する場合、費用にプラスして利便性も考慮する必要があるのではないでしょうか。

利便性の高さ

では2つめのメリットをみていきましょう。

ビルトインガレージは天井と壁で囲まれているため、雨や雪などの影響を受けないといったメリットがあります。またシャッターを付ければほぼ室内に近い状態にもなります。

つまり、駐車場内での盗難やイタズラなどの被害を防ぐことにつながるのです。

また車やバイクを趣味とする方にとっては、天候に左右されることなく、作業場として利用することができます。

また収納場所を確保して設計すれば、冬用タイヤ、スキーやスノーボードなど趣味の道具を保管するスペースとしても活用することができます。

ビルトインガレージ内で冬用タイヤの脱着を行い、スノーボードを積んでそのまま雪山に出発できますので、ウインタースポーツ好きな方にとってとても便利な環境と言えるかもしれません。

容積率の緩和

では3つめのメリットをみていきましょう。

ビルトインガレージの場合、延床面積の最大で1/5まで容積率が緩和されることになります。

例えば、居住スペース80㎡、ビルトインガレージ20㎡の家の場合、延床面積は100㎡になります。

そしてこの延床面積100㎡の1/5である20㎡までは、容積率を算出するときに除外であるという緩和がされるのです。

ただし最大で1/5のため、上記の例でビルトインガレージが15㎡でれば、15㎡分が除外されることになります。







ビルトインガレージのデメリット

ウォークインクローゼットデメリット

次にビルトインガレージのデメリットについて見ていきましょう。代表的な2つのデメリットについて説明していきたいと思います。

費用がかかる

ビルトインガレージ作るには当然費用がかかります。

建築条件上でビルトインガレージが必要な場合は多くのメリットがありますが、趣味のためにビルトインガレージを作るのあれば費用の点はデメリットとしてあげられるかもしれません。

一般的な駐車場であれば、場所を確保してコンクリートや砂利などを敷くだけで済むため、費用の格段安くあがります。

ただし趣味に重点を置く場合は、費用以上の心の満足感を得ることが目的になるため、一概にデメリットとは言えないもしれません。

実際に室内からビルトインガレージを見ることができるようにガラス張りにしたり、ビルトインガレージの車をインテリアの一部として設計する方もいますので、興味のない家族からみればとデメリットになると付け加えておきます。

間取りに影響

ビルトインガレージは家に組み込まれている設計のため、少なからず間取りに影響があります。

また容積率に制限ある場合、無理やり駐車スペースを確保するわけですから、その分居住スペースが削られることになります。

車一台分のビルトインガレージの広さは最低でも10㎡以上は必要になり、この広さは6畳の広さに値しますので、すくなくとも部屋ひとつ分の居住スペースは減ることになるのです。

排気ガスの対策

壁と天井に囲まれている空間に車を入れれば、排気ガスが充満してしまうことが考えられます。

そのため換気扇や窓など設置するなどの排気ガスの対策が必要となってきます。

そうなれば当然、設置するための費用が発生することになりますので、これはデメリットと言えるでしょう。

また車の駐車する向きを頭から入れてることでマフラーを外に向けて駐車することである程度の排ガス対策になるとおもいますが、交通状況によって出車するときがが非常に不便になることもあります。

ビルトインガレージはいる?いらない?

ビルトインガレージのメリットとデメリットを見てきましたが、果たしてビルトインガレージは家に必要な設備なのでしょうか?

そもそもビルトインガレージを作る目的が「建築制限があるから作るのか?趣味として作るのか?」でも必要性は変わってきてしまいます。また地域によってもその利用価値は変化するでしょう。

例えば都市部で駐車場が高く、地価も高いような地域であれば、ビルトインガレージは非常に優れた機能と言えますし、設置する意味はあると言えるでしょう。

しかし趣味でとなると、家族の理解がある場合は問題ありませんが、そうでない場合でさらに間取りに影響を与えるような場合であれば、再考の余地があると言わざるを得ないでしょう。

どちらのケースでもビルトインガレージを導入するのであれば、まずは設計士としっかりと話し合い、生活後の暮らしやすさを考慮した設計を提案をして貰うことで、ビルトインガレージのあるマイホームでの生活がより充実できるのではないでしょうか。

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