記事の詳細

マイホーム購入時の資金計画を立てる上でとても重要な要素として、頭金をどれだけ多く準備できるかということがあげげられます。

頭金が発揮する効果は絶大で、住宅ローンを組む際のローン金額を抑えることができ、銀行に支払うローン利息を大幅に削減できるのです。

数十年にわたり支払いが発生する住宅ローンの金額を減額できるという事は、予想以上に大きなメリットを生み出すのです。

仮に1000万円の頭金が用意できた場合、年間利子率を1%、貸付期間を35年で計算した場合、返済総額は11,855,786円となり、銀行への支払利息総額分の1,855,786円分の削減が可能になるのです。

月々の返済で考える場合でも毎月の支払いに約4418円の差が生じるのです。

しかし現実的に十分な頭金を準備できるという人ばかりではないでしょう。

そこで活用するのが「住宅取得等資金の贈与税の非課税」という制度になります。

これはご両親にある程度の資産があることが前提となってしまいますが、将来相続税が発生する可能性がある方は是非活用すべき制度なのです。




相続税対象は増加傾向

マイホーム購入

に平成27年1月1日施行された相続税及び贈与税の税制改正により、相続税対象となる割合は大幅に上昇すると試算されています。

具体的な数値として、財務省では課税対象となる割合を改正前では4.2%だったものが改正後には約6%に増えるのではないかと試算しています。

特に東京などの大都市部の課税対象割合は全国平均を大幅に上回るといわれているのです。つまり、今まで相続なんて無縁と思っていた人も今後課税対象になってしまう可能性が広がったといえるのです。

「住宅取得等資金の贈与税の非課税」制度-対象者編-

では実際には「住宅取得等資金の贈与税の非課税」制度を利用するにはどのような条件が必要となるんでしょうか?

まず最初にこの制度を利用できる人の条件について説明します。

(1).贈与時にに国内に住所があること

(1-a).(1)には該当しないが、日本国籍をもち、受贈者・贈与者が贈与前5年以内に国内に住所があった

(1-b).(a)・(b)にも該当しないが、贈与者は国内に住所があること

(2).贈与時に贈与者の子・孫などの直系卑属であること。

(3).贈与時の年の1月1日に20歳以上であること。

(4).贈与時の年の合計所得金額が2000万円以下であること。

(5).贈与時から翌年3月15日までに、住宅取得等資金の全額を使い住宅用の家屋の新築・増改築など行うこと。

(6).贈与をうけた人の配偶者やその親族などの関係者からの住宅を購入した場合でなく、またその関係者と新築、増改築などおこなっていない場合。

(7).平成26年分以前の年分において、旧非課税制度の適用を受けたことがないこと。

以上が「住宅取得等資金の贈与税の非課税」制度を利用するにあたり、必要な条件となります。

国税庁の説明を噛み砕いて説明しましたが、それでもわかりづらいという方のために要件のポイントをまとめてみました。

まず贈与を受ける人についての条件として、「日本に住民登録をしている」、「一年以上の海外出張などで日本に住所登録をしていないけども日本国籍はもっていて、贈与する人・される人が贈与前5年以内に日本に住所がある」場合はOKとなります。

また「日本国籍も住民登録もないけれども、贈与する人が日本に住所がある」場合も問題ありません。

「贈与者の子・孫などの直系卑属であり、贈与時に20歳以上で、その年の合計所得金額が2000万円以内である」場合もOKとなります。

「住宅取得等資金の全額を贈与を受けた翌年3月15日までに居住用の家屋の新築、増築費用として使用」しなくてはなりません。

また奥さん(ダンナさん)の親族などの関係者からの住宅の取得はNGで、さらにはこの関係者による新築、増改築工事したものもNGです。

「住宅取得等資金の贈与税の非課税」制度を過去に利用した場合もNGとなります。







「住宅取得等資金の贈与税の非課税」制度-物件編-

次にどうのような物件に対して、適用できるのかを説明していきます。

まずは居住用の家屋についてみていきましょう。

(1).日本国内の家屋で贈与を受けた者が居住用の家屋であること。

(2).家屋の登記簿上の床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下であること。区分所有の場合は、その区分所有する部分の床面積が対象となります。

(3).中古の建物の場合、25年以内に建築された耐火建築物、20年以内にに建築された耐火建築物以外の建物。

(4).地震対策の基準として「耐震基準適合証明書」、「住宅性能評価書の写し」、既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約が締結、証明されているもの。

(5).上記以外の場合は、家屋を取得する日までに耐震改修工事を行う手続きをして、同日以降から贈与を受けた年の翌年3月15日までに、耐震改修を行いその家屋が耐震基準に適合すると一定の書類で証明されたものであること。

わかりづらいのは(3)・(4)・(5)でしょうか?

(3)ついては中古で住居を購入する場合は、耐火建築物と耐火建築物以外にわけて、その物件の築年数に制限をつけています。

ちなみに耐火建築物とは耐火構造で作られた建物で、簡単にいうと火事に対して強い構造の建物のことになります。マンションなどの鉄筋コンクリート造の建物をイメージするとわかりやすいかもしれません。

(4)・(5)は地震に対する工事を施しいてる証明書・契約書が必要で、これから工事をする場合は贈与を行ってから翌年3月15日までに耐震工事を行う必要があるということになります。

次に贈与を受けた人が国内にある居住用の家屋を増改築などをする場合はどうでしょうか?

(1).100万円以上の工事費で、居住部分の工事費が工事費全体の1/2以上である。

(2).工事後の家屋の床面積の1/2以上を自分が居住するスペースとして確保できている。

(3).工事後の家屋の登記簿上の床面積が50平方メートル以上240平方メートル以下であること。区分所有の場合には、その区分所有する部分の床面積となります。

(4).行った工事が、これらの要件をみたす工事であると「確認済証の写し」、「検査済証の写し」、「増改築等工事証明書」とった書類で証明されたものある。

これらの要件を満たす物件を購入する場合は、「住宅取得等資金の贈与税の非課税」制度を利用することができます。

細々とたくさんのことが書かれているように思われるでしょうが、実はそんなに複雑なことはありませんので、ひとつずつ自分が該当しているかチェックしてみて下さい。

「住宅取得等資金の贈与税の非課税」制度-控除額編-

最後になりますが、どれだけの金額を控除されるのか見ていきましょう。

締結日(1)~(4)により金額が変わりますのでご注意下さい。

(1).平成27年12月までの場合※1省エネ等住宅の場合は1500万円、それ以外は1000万円となります。

(2).平成28年1月1日~平成29年9月30日は省エネ等住宅の場合は1,200万円それ以外は700万円

(3).平成29年10月1日~平成30年9月30日は省エネ等住宅の場合は1,000万円それ以外は500万円

(4).平成30年10月1日~平成31年6月30日は省エネ等住宅の場合は800万円それ以外は300万円
となります。

これにプラスして、贈与の非課税枠として使える110万円(1年分)をプラスすることが可能です。

つまり契約締結期間で定められた控除額に110万円をプラスした金額を「贈与税の非課税」として頭金に活用することが可能となるのです。

将来的に相続税の課税対象になりそうな方は、「相続対策」「頭金対策」どちらにも有効な「住宅取得等資金の贈与税の非課税」制度の活用を、ご両親、祖母を交えて検討してみては如何でしょうか?

消費税等の税率が10%になった場合は下記の通りです。

住宅用の家屋の新築等に係る契約の締結日(1)~(3)により金額が変わりますのでご注意下さい。

(1).平成28年10月1日~平成29年9月30日は省エネ等住宅の場合は3,000 万円それ以外は2,500万円

(2).平成29年10月1日~平成30年9月30日は省エネ等住宅の場合は1,500 万円それ以外は1,000万円

(3).平成30年10月1日~平成31年6月30日は省エネ等住宅の場合は1,200 万円それ以外は700万円

※1省エネ等住宅とは住宅性能証明書、建設住宅性能評価書の写し、長期優良住宅建築等計画の認定通知書等の写し及び住宅用家屋証明書(その写し)、認定長期優良住宅建築証明書、低炭素建築物新築等計画認定通知書等の写し及び住宅用家屋証明書(その写し)、認定低炭素住宅建築証明書のいずれかの証明書などを贈与税の申告書に添付することにより証明がされたものとなります。

※平成27年1月1日~平成31年6月30日までに直系尊属からの贈与について定められた要件を満たした上で、自分用の居住用の住宅を、新築、取得、増築等を行う場合となります。

※国税庁の「住宅取得等資金の贈与税の非課税」のあらましを参考に作成しています。この制度についての詳細は国税庁ホームページを参照下さい。







関連記事

ページ上部へ戻る